第3章 おらふさんの守護霊
そうして、私は守護霊の話をすることとなり、休憩時間はとても楽しかった。
ドズルさんの守護霊が奥さんの生き霊であると伝えると、横にいるぼんさんが「あ〜、仲良いもんね〜」と頷き納得の反応を見せたので、私もそう思いますと共感の意を示した。
「じゃあさ、おんりーちゃんの守護霊ってどんなのなの?」
とぼんじゅうるさんが話を振ってきて、それは……と私が答えあぐねている時に。
「あ、ドズルさんとぼんさんや」
おらふさんがやって来たのである。
助かった、と思って振り返ると、おらふさんのところに今日はなぜか二人の守護霊が憑いていてびっくりした。
「どうしたん?」
おらふさんが不思議そうにこちらを見つめ返してきて思わず視線を逸らす。私が口篭っていると、察しのいいドズルさんが、もしかして幽霊? と訊ねてきた。
「はい……おらふさんに今、守護霊がいます」
「え、そうなん?」
詳しい話を聞きたいと、おらふさんは折り畳んであったパイプ椅子を引っ張り出してきてドズルさんとは真逆の隣に腰を下ろした。その間ずっと、おらふさんの左右には男女の幽霊が憑き纏っていてちょっとぎょっとする。