第10章 おらふさんの守護霊の正体
その後、会社に戻るとドズルさんたちが出迎えてくれて、あれから何度かやっている内にぼんじゅうるさんから返信がどっと流れてきて連絡が取れたと教えてくれた。
それはよかったですと私が言うと、ドズルさんがこっそり小声で、何かしたのかと聞いてきた。いえ、私は何もしていないと答えた。ただ一つ、お守りを渡したということを除いて。
「ってことは、お守りがお祓いみたいになったのかな?」
とドズルさんはさらに訊ねてきた。私は首を傾げるしかなかった。
「さぁ……でも多分、お守りがなくても、ぼんじゅうるさんの守護霊が守っていた気もするんですよね」
「そんなに強いんだ、その守護霊」
「そこまでは分からないんですけど……ぼんじゅうるさんの周りにだけ幽霊がいなかったんです」
部屋中にはいたんですけどね、と。