第10章 交流会
高専内の神社の境内の前に腰掛ける。
伏黒「長生きしろよって…」
釘崎「自分が死んでりゃ世話ないわよ」
悠仁くんの最後の言葉を聞いて散々泣いたはずなのにまた目頭が熱くなる。
ぽろぽろと涙がこぼれ落ちる。
釘崎「本当にアンタって泣き虫ね。」
口調は強いもののヨシヨシと頭を撫でてくれる野薔薇ちゃん。その手はすごく優しくて心が暖かくなる。
釘崎「アンタ達、仲間が死ぬの初めて?」
伏黒「タメが死ぬのは初めてだな」
伏黒くんの言葉にこくこくと頷くことしか出来ない。
釘崎「ふーん、その割に平気そうね」
伏黒「……お前もな」
釘崎「当然でしょ、会って2週間やそこらよ?そんな男が死んで夏梨みたいに泣きわめくほどチョロい女じゃないのよ」
伏黒と夏梨はそう強がる釘崎の口元が苦しそうに噛み締められているのを見逃さなかった。
が、あえて触れないのがマナーというものだ。
伏黒「暑いな」
釘崎「そうね、夏服はまだかしら」
???「なんだ?いつもより辛気臭いな恵、お通夜かよ」
そういって緑髪で、ポニーテール、メガネをかけたスタイルのいい女の人が話しかけてくる。
野薔薇ちゃんにナデナデされながらぽろぽろと泣いてる夏梨を見つけて走りよって抱きついてくる。
真希「夏梨!どうした?恵に泣かされたのか?!あん?」
と言いながら伏黒を睨みつける。
「あ、真希さん、これは違うくて……」
説明する暇もなく話は進んでいく。
伏黒「禪院先輩……」
真希「夏梨の事泣かせやがって!てか、アタシを苗字で呼ぶんじゃn」
???「真希、真希!!
まじで死んでるんですよ!昨日!一年坊が1人!!」
???「おかか!!!」
真希「は、や、く、い、え、や!!!!」
ダラダラと汗が吹き出して怒り心頭の真希さん。
真希「これじゃ私が血も涙もない鬼みてぇだろっ!!!」
???「実際そんな感じだぞ……?」
???「ツナマヨ」
そんな様子を見ながら先輩達に初めて合う野薔薇ちゃんの困惑したような質問が飛んでくる。
釘崎「何?あの人(?)達……」
伏黒「2年の先輩。
禪院先輩。呪具の扱いなら学生一だ、」
―呪術高専2年―禪院真希
真希(甘やかすのだけが優しさかね)
「呪言師―狗巻先輩、語彙がおにぎりの具しかないの!」
―呪術高専2年―狗巻棘
狗巻(すじこ)