第7章 犠牲
―伏黒恵side―
少年院から呪霊の気配が無くなった。
!!生得領域が閉じた!
あとは虎杖が戻ればっ!
宿儺「ヤツなら戻らんぞ」
バッっと宿儺の方をむく。
伏黒「っ!夏梨っ!」
宿儺の腕には横抱きにされ、意識の無い夏梨。服がはだけているのに気づき、目を見張る。
伏黒「宿儺オマエ…夏梨に何した?」
宿儺「少し味見だ、安心しろ最後まではしていない。だがいずれする楽しみだ…けけっ」
雨が降っている。
宿儺は夏梨を木下に大事そうに寝かせると伏黒に向き直る。
宿儺「そう怯えるでない。少し話そう、今は機嫌が良い。何の縛りもなく俺を利用したツケだ、代わるのに少々手こずっておる。
だが、それも時間の問題。
そこで今できることを考えた。」
そう言いながら宿儺は上着をビリビリに破り捨てると、自らの体に手を貫かせ、心臓を抜き取った。
伏黒「なっ!」
宿儺「小僧(虎杖)を人質にする。俺はコレ無しでも生きれるが、小僧はそうもいかん。」
べちゃっと心臓を投げ捨てる。
宿儺「俺と代わる事は死を意味する。更に…
ダメ押しだ」
と、呪霊から奪い返した指を飲み込む
伏黒(宿儺の指!特級が取り込んでいたのか…)
宿儺「さてと、晴れて自由の身だ。もう怯えていいぞ、殺す。
そうだなぁ…理由は、オマエ、夏梨をすいているだろう。理由はそれで充分だ。アイツの心が揺れる可能性は排除しておいた方がよい。」
伏黒「あの時と立場が逆転したな…」