第7章 犠牲
―虎杖side―
よし、時間稼――
ズバっ!
バゴーン!
攻撃と同時に壁に叩きつけられた。
っ!アっ、ガハっ!
なんだ今の…呪力のバリア??
考える暇無く次の攻撃が飛んでくる。
ドオオオン!
カハッ!
急いで体勢を立て直す。が、火の玉のような呪力が飛んできた。
両手を前に出して堪えようとするが、指先からジリジリと焼けていく。
ぐううう、うううう!
何とか踏ん張るがボロボロと指先は崩れていく。
痛い痛い痛い!辛い辛い辛い!
なんで俺が!!
―人を助けろ―
あの時指なんて拾わなければ!食わなければ!
あの時!!あの時!!
やめろ!!考えるな!!
指先が熱くジュクジュクジュクと痛む。
嫌だ!もう嫌だ!!逃げたい!逃げたい!!
―人を助けろ―
死にたくない!ここで死んだとして、それは正しい死か?!
考えるな!!!!
ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!
俺は…こんなに弱かったのか…