第6章 紅二点
野薔薇ちゃんほんとに可愛なと自己紹介しながら思う。
気が強そうな子で、自分を持ってるって感じですごく憧れる。
これから仲良くなれるように頑張ろう!
とか考えてると、恵くんが質問する。
「これからどこか行くんですか?」
『フッフッフ、せっかく1年生が4人揃ったんだ、しかもそのうち3人はお上りさんと来てる。』
『行くでしょ?東京観光!!』
その言葉に野薔薇ちゃんと悠仁くんは
ぱぁぁぁ!っと顔を笑顔にする
五条先生にまとわりついて騒ぎ出す。
野薔薇「私、TDL行きたい!TDL!」
悠仁「TDLは千葉だろ!中華街にしようぜ!」
「悠仁くん…中華街は横浜だよ?」
私の声が聞こえてないのか、中華街!っと叫んでいる。
恵「ほっとけ、夏梨、何言っても無駄だ。」
「そ、そうだね笑」
いきなり静かになったかと思うと、2人とも五条先生の前で片膝をついている。
『では、行き先を発表しマース!』
『六本木!』
六、本、木!きゅーんって表情をする悠仁くんと野薔薇ちゃんに思わず頬が緩んでしまう。
けどそれもつかの間、何故か廃ビルの前に連れてこられていた。
後ろで悠仁くん達が
「嘘つきー!!六本木ですらねぇ!!」
「地方民を弄びやがって!!」
と先生を責め立てている。
『近くにデッカイ霊園があってさ、廃ビルとのダブルパンチで呪いが発生したって訳』
悠仁「やっぱ墓とか出やすいの?」
恵「墓そのものじゃなくて、墓地=怖いっていう人間の心の問題なんだよ。」
「学校とかもそういう理由だよね!」
野薔薇「ちょっと待って、コイツそんな事も知らないの?」
と言う野薔薇ちゃんになぜ悠仁くんが術師になったのか教えてあげる。
野薔薇「飲み込んだぁ?!特級呪物をぉ?!
ありえないありえない、衛生観念キモすぎ!!」
無理無理無理!
と手を×にしながら悠仁くんから離れる野薔薇ちゃん
それに「なんだとぉ?」と機嫌を悪くする悠仁くん…
悠仁「夏梨はキモイとか思わないよな?な?な?」
といきなり話を振られ戸惑う。
ぶっちゃけ衛生観念は終わってると言うのが私の意見だが、傷付けてしまうと行けないので、曖昧にはぐらかす。