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【R18】共依存【黒尾鉄朗】

第6章 ビンタ、フェラ、首絞め、失神



スーパーであまり見かけない魚なので難しいです。
え、ブリじゃないの?
ツバスです。
はじめてきいた。
ブリのちっちゃいやつですね。大きくないので捌きやすいですよ。
魚捌けるの?ヤバ、かっけー
ひと通りできますよ、大きいやつは専用の包丁ないと難しいですけど。
今度サンマ焼いて
捌く必要ないじゃないですか。
じゃあ鮭とか。
サンマもシャケも旬は秋ですよ?
えー
お魚好きなんですか?
すきー。
今はサワラとかじゃないですかね。
じゃあそれ。

テンポよく続く文章に待合室で1人ふふ、と笑って帰りスーパー寄ってみようかななんて考える。
人に美味しいと言ってもらうのは久しぶりだな。一人暮らしをし始めてから聞いていない単語を写す画面を指でなぞる。
再び名前を呼ばれて診察室に入った。


「さん、ピルは避妊目的で使用しますか?」
「はい。」
「…気を悪くしたらごめんなさい。
パートナーにDVとかされていないかしら?」
「へっ!?」
「顔のあざ、どうしたの?」
「え、あの、これは…こ、転んじゃって…」
思いがけない医師からの質問にたじたじになって、転んだなんて嘘をついてしまう。
こ、転んじゃって…は100%殴られてる人が言うやつ。ドラマで見た知識だけど。
そのドラマにいやもっとバレない嘘あるでしょ、なんて悪態を吐きながら日本酒のんでたのが懐かしい。
「首のあざも酷いわよ。」
転んでも首に絞められたあざなんてできない、誘導されるような後出しに何も言い返せない。
合意の下だからDVではないかな?いや、合意した事はないんだけども。
「パートナーが避妊に協力的じゃないの?」
じわじわと逃げ道がなくなって焦ってしまう。え、警察とか呼ばれて保護されたりしちゃうんだろうか?そういうプレイで楽しんでまーす!みたいな軽いノリで逃げ切れたりするかな?本当の事だし、自分の性癖晒すのはちょっと抵抗あるけど、黒尾さんタイホされたら困るし。頭の中でぐるぐる考えていると「話したくないのなら無理に話さなくてもいいけど、辛かったらいつでも話し聞きますよ。私たちは味方だからね。お薬はじめは1か月分出しますね。身体に異常が出なければ次は3か月分まで増やせるからね、お大事に。」
「あ、はい。ありがとうございます」
あっさり解放されたことにぽかんとしたまま薬を受け取って会計を済ませる。
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