• テキストサイズ

【R18】共依存【黒尾鉄朗】

第6章 ビンタ、フェラ、首絞め、失神


朝方に眠りに落ちて、抱きしめられた体温と、陽の光によって蒸し暑くなった室内の温度で目が覚めた。
時計はまもなく正午を指そうとしていて、今病院にいなければならないはずの時間帯だということに気づく。
「っ!やば!ちょ、黒尾さん起きて!病院、時間!」
抱きつく黒尾さんをぐらぐら揺らしても「んー…、…。」と起きてくれる様子はない。腕からなんとか抜け出し、走りやすいようストレッチの効いたパンツとどうせ汗かくだろうと思ってTシャツに袖を通して家を出る。
携帯と財布と保険証だけあればとりあえずなんとかなる。
履き慣れたスニーカーで病院まで走りながら予約の時間に遅れる旨を電話でつたえる。
午前の診療は12時30分までだったはずだ。
高校生以来の全力ダッシュで心拍が一気に上がる。
走るのは早い方だったはずなのに…衰えるのは早いな。こんなにも走れないなんて思ってもみなかった。
なんとか時間内に滑り込み受付をして、待ち時間で黒尾さんにメッセージを送る。

黒尾さんすみません、病院の時間間に合わなそうだったので出かけちゃいました。
茶色い棚の小さい引き出しに合鍵入ってるので出かけるなら使ってください。ポスト入れといてもらえば大丈夫です。

誤字がないかひと通り目を通して送信ボタンを押すとすぐに既読がついて、冷蔵庫のやつ食べていいー?と全然違う内容が返ってきた。
勝手に人の家漁らないでほしい。
大丈夫かな、下着とか盗まれてそう。通帳とか置きっぱなしだし。
よく考えたら黒尾さんとは3回しか会ったことないのに、迎え行って家泊めてるし、貴重品類全部置いてある家に放置してきちゃったし、顔詐欺師みたいだし…。最後のは関係ないけど、信用しすぎだよなぁとこれまでの濃厚な時間を思い出して1人でたじろぐ。
受付の人に名前を呼ばれて、まぁいっかとため息をついてどうぞとだけ返した。
その後問診票に喫煙の有無や既往歴などを書き込んで診察まで順番を待つ。
手持ち無沙汰になり携帯を見ると黒尾さんからおいしーからおかわり作ってなんてメッセージがきていて何食べたんですか?と返すと魚のやつ。10秒くらいで返事がきて少し驚く。
昨日実家からたくさん送られて来たツバスを思い出す。
そういえば煮付けにしたな、え。もしかして全部食べた?
おかわりって何?今度作ってとかではなく?
/ 48ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp