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【呪術廻戦】あなたに殺された私は呪術師として生まれ変わる

第4章 ④








「それまではなかった呪力を得て、生死の境から目覚めた私はまるで生まれ変わったような感覚でした。家族を失ったのに、なぜ私は生きてるのか。生まれ変わった私のこの力で術師になって、その意味を見出だしたいんです。」

学生の頃、なぜ術師になりたいのか問いかけた僕にはそう答えた。










「、昇級おめでとう。」

高専で僕の二学年下の後輩だったは昇級査定を経て、本日付けで一級術師に認定された。
昇級辞令を受けに高専へ来ていた彼女を見つけ出して僕は声をかけた。
は高専を卒業してから昇級査定のためにずっと任務に出ていたので、こうして会えたのは久しぶりだ。

「五条さん、お会いできてよかったです。昇級できたことを連絡しようと思ってたところだったので。」

そう言って僕に笑顔を向けるは相変わらず可愛くて、思わず口元が緩んでしまう。

「の昇級のこと小耳に挟んでね。どうせなら直接おめでとうって言いたかったから。」

「ありがとうございます。五条さんに色々助けていただいたおかげで昇級できました。」

「一級に推薦はしたけど、昇級できたのはの実力だよ。」

僕の六眼とまではいかないが、の呪力操作による呪力効率は他者とは一線を引いている。
通常、反転術式は大量の呪力を消費するが、はわずかな呪力消費で反転術式ができるのだ。
それは彼女が元来持つ感覚によるもので、意識や努力でできる範疇を超えた特異体質と呼べるものであろう。
はそれを活かして、一定時間であれば常に反転術式で正のエネルギーを作り出し、体内循環させて自己回復を自動化させることに成功した。
更には体に纏った正のエネルギーによって呪力による攻撃もある程度は無効化できる。
それらによって生得術式を持っていない彼女は肉弾戦のみの戦闘手段であるにも関わらず、一級呪霊を祓うことができるまでになった。

そんなを上の連中も認めて今回の昇級に至ったわけだが、攻撃を喰らいながらも反転術式を屈指して戦い続ける彼女を“不死身”と評し、狂戦士“バーサーカー”と揶揄する者までいた。
僕はそれが酷く気に入らなかった。





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