第4章 禅寺人斬り騒動編
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それからしばらくして
まるで、お智ちゃんの涙が乾くのを見計らった様に雅吉たちが帰って来た
見れば
恋太郎ちゃんと侑李ちゃんの手には、お揃いの風車が握られていた
お智「あら、恋太郎
いいの貰ったわねぇ」
お智ちゃんが、さっきの涙を微塵も感じさせない笑顔で我が子を迎える
恋太郎ちゃんは、そんな母親に甘える様に抱きつきながら
得意気に風車をお智ちゃんに見せた
恋太郎「あのね、これね、おーくらにもらった!!」
お智「まっ…恋太郎ったら、“大倉さん”、でしょ!////」
何故か大倉さんを呼び捨てる恋太郎ちゃん(笑)
それを、お智ちゃんに咎められると、可愛くぷぅっとほっぺを膨らませて反論した
恋太郎「おーくらは、おーくららもん!ね、ゆうたん!」
侑李「ね、こいちゃん!」
どうやら
歳が近いせいもあるのか、すっかり打ち解けて仲良くなったらしい侑李ちゃんと恋太郎ちゃんは
可愛く顔を見合わせて「ねー」なんて言い合っている
お智「だめですょ、もう…目上の方なんですからちゃんと…」
雅吉「まあまあまあ、良いじゃないかお智ちゃんよぅ!
ちっせぇ頃からんなちっせぇ事を気にするもんじゃあないやな!」
にの江「……んで、ちっせぇ事を気にしないで育った結果がコレだろぅ?
やっぱりね、キチンと礼儀を弁えないと、こんなろくでもない大人になっちまうからね!」
あたしはろくでもないチャチャを入れる雅吉を指差して、恋太郎ちゃんと侑李ちゃんを見た
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