第4章 禅寺人斬り騒動編

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にの江「………お智ちゃん」

お智「………何故………何故このような………人の命より………大事なものなど………この世にあるわけが、御座いませんのに……！！/////」

にの江「……そうだね、お智ちゃんのいう通りだけど

世の中には、その道理が解らない馬鹿者たちが居るのも、確かなんだょ」

お智「そんなっ…！！////」



あたしは、泣き続けるお智ちゃんの肩を、そっと抱き締めた



にの江「……侑李ちゃんのおっかさんは可哀想な事になっちまったけど

きっと、侑李ちゃんをそんなバカ共のトコから逃がしてやりたかったんだと思うよ

…だから、侑李ちゃんのおっかさんが何処の誰で、一体侑李を何処へ逃がそうとしてたのか…

命懸けで我が子を想っていた母親の最後の願いを、叶えてあげようじゃないか」

お智「…………」



お智ちゃんは、あたしの話を聞くと

黙ったまま、はらはらと零れ続ける涙を拭って、小さく頷いた



にの江「心配しなくてもねぇ、うちには人捜しが得意な暇人が居るからね

スグに侑李ちゃんの母親が何処の誰だか調べさせるからさ！」

お智「……はぃ……」

にの江「さぁさ、早く涙をお拭き？

大好きな母さまが泣いてたら、恋太郎ちゃんが心配するよ？」

お智「はぃ///」



お智ちゃんは、漸く少しだけ笑うと

懐から手拭いを取り出してやっと止まった涙を拭いた



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