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蜩(ヒグラシ)の宿─にの江大江戸人情帳─

第4章 禅寺人斬り騒動編


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雅吉「あっはっはっはっ!まぁ良いじゃねぇか、にの江!

ほれ、行くぞ坊主!それに恋太郎!」



雅吉はカラカラと笑うと、侑李ちゃんと手を繋いだまま、未だ母親に抱っこされている恋太郎ちゃんをみた



恋太郎「やらっ!!」(←笑)



雅吉に呼ばれた恋太郎ちゃんは、お智ちゃんの腕にしがみつくと

べえっと可愛く舌を出した



雅吉「恋太郎、お前おいちゃんに向かってべえってこたねぇだろうょ(苦笑)」



雅吉は苦笑いしながらも、嫌がる恋太郎ちゃんを母親の腕から引っ剥がした



恋太郎「Σいやぁ〜ん!!かぁたまっ!!かぁたまぁっ!!////」



母親から離されまいと暴れる恋太郎ちゃん

雅吉はそんな恋太郎ちゃんを小脇に抱えると、真顔を作って言った



雅吉「……なんでぇ、恋太郎……お前、なんだか翔の字に似てきやがったな」

恋太郎「こいたろー、おぃちゃんとあそぶ。」(←笑)



父親と似ていると言われた恋太郎ちゃんは

雅吉と同じように真顔になると

フンと鼻を鳴らした



雅吉「(笑)……じゃ、行くかね」



雅吉は恋太郎ちゃんを下ろして、侑李ちゃんと繋いだのと逆の手で恋太郎ちゃんと手を繋ぐと

あたしとお智ちゃんをみた



雅吉「んじゃあ、ちょっくらその辺をぶらついて来るからよ

……後、よろしくな」



雅吉はそう言うと、幼子二人を引き連れて家を出て行った





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