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あの方々の守護霊は[dzl]

第10章 告白


「へぇ……守護霊が見えるってことは、会社にいる幽霊とか見えるってこと?」
 と聞いてきたのはぼんじゅうるさん。横でやめてくださいよ、とドズルさんが言うが、私はそこまでは見えないのでと言うと安心したかのように、じゃあ俺の守護霊は? と聞いてきた。
「ぼんじゅうるさんの守護霊はゲームのキャラクターみたいなんです」
「えっ」
「その……怖い顔した……ぼんじゅうるさんがよく使ってるキャラクターの……」
「ああ、モダンの!」
 それから話はどんどん進み、なんで俺にはゲームキャラクターが憑いているのかとか、ゲームキャラクターが守護霊って強いのかとか色々質問をされた。私は全てに分からないと答えながら、こうも簡単に信じてもらったことにたじろいでいた。それを察したのか、ドズルさんがぼんじゅうるさんを引き止めてくれた。
「そんなに質問ばかりしてたら困るでしょ」
「あ、そっかそっか。ごめんね〜」
「い、いえ……」
 ぼんじゅうるさんが本当に申し訳なさそうに謝った。私は質問責めではなく、信じてくれたことに驚いて逆に困惑しただけなんだけど、あまりここに長居も出来ないと私は休憩室を出ることにした。
「あの、今日はありがとうございました。お話を聞いてくれて少し嬉しかったです」
 そうして深く頭を下げると、ドズルさんを筆頭に五人がそれぞれ謙虚に対応し、大したことはしていないと口々にそう言ってくれた。
「こっちこそ、話してくれてありがとう」
 また何かあったら話を聞かせてよ。ドズルさんの優しい言葉に、私は、だからこそこの五人は人気なんだなぁと思った。帰ったらまた動画ちゃんと見ないとな。
 私は温かくなった気持ちで、休憩室を後にした。
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