第9章 番外編/濡れてないと…
「硝子、夏油くん!五条くんが変態なの…っ」
「待て寧々!その言い方は「五条…?ついに手を出したの…?」
「俺はちょっと寧々をからかっ「聞き捨てならないね。寧々ちゃんに怖い思いでもさせたんだろう?」
審議の余地もなく有罪確定の俺を取り調べる傑と硝子。
俺は違うと声に出して否定したいのに、上手いように言葉が出てこない。
硝子の陰に隠れた寧々は俺の方をキツく睨んでいる。
傑が壁のように立ちはばかって、寧々への接近を許さない。
「俺は寧々といるとすぐにタッちまうって言っただけなんだけど!?」
「何の話かな、悟」
ようやく弁解の言葉が突き出ようにも、少しばかり主語が足りずに傑が不敵な笑みで俺を見た。
「時間の話だよ!分かるだろ?傑!」
「なるほどね。悟のことだから、わざと言葉を濁して寧々ちゃんに恥ずかしい勘違いをさせたってとこかな」
傑…お前コ◯ンくんより優秀なんじゃねぇの?
こんな身近に金田◯をも超えてくる名探偵がいたのかよ。