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《赤井夢》Happiness{R18}

第47章 恋愛




そして雨に打たれていたにも関わらず
自分の衣服が濡れていないことに気付いて
私は体に掛けられていた布団の中を見た。



『っ、あれ…なんで…服…』



なぜか私はスウェットを着ていて
袖やズボンの裾が捲られているし、かなりダボダボ…



まさか…この服は…




「美緒さんかなりずぶ濡れでしたので
僕が着替えさせました。服はコインランドリーで僕の部下が乾かしに行っています。」


『き、着替えさせた!?』



嘘でしょ…?
ということは当然…



『し、下着とか…見ました、よね…?』


「……ノーコメントです。」



それ見たって言ってるようなものじゃん!


もうやだ…!恥ずかしすぎる!!



「心配しなくてもやらしい事はしてません。
寝込みを襲う趣味はないので。」



安室さんはそう言って立ち上がり別の部屋へと向かって行った。


私がいるベットは和室の部屋…

どこに行くのかを見ていると、キッチンにいるようで
少し経つと安室さんはマグカップを持って和室に戻ってきた。





「梅昆布茶です。どうぞ?」

『ありがとうございます……』




両手でマグカップを受け取ると
湯気と共に梅昆布茶特有の香りがして…

ふーっ、と何度か息を吹きかけてからお茶を口に含むと
体の芯からぽかぽかと温まってきた。




『美味しい…すごくあったかいです…』




安室さんは私がお茶を飲んでるところを見て
安心したような顔付きに変わっていた。





『あの…安室さん。
ご迷惑をおかけして…申し訳ありませんでした。』


あの時の安室さんは初めて見るスーツ姿だったから
きっと喫茶店の仕事以外のことをやっていたんだろう。

安室さんは忙しいはずなのに迷惑をかけて…

本当に私はだめだな…。




「たまたま仕事中に通りかかっただけですから。
目の前であなたが倒れたのに、放ってはおけないでしょう。
今までずっと熟睡していましたし、寝不足だったんですよね?」


…さすが私立探偵さんだな、鋭すぎる。


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