第47章 恋愛
今日は日曜日ー…
世間は仕事が休みの人が多いけど
私達FBIにはなかなか休みなんてない…。
今私の隣にいるこの男は特にね…。
「……。」
「ちょっと、ひどい顔してるわよ?何かあったの?」
「…なにもない、気にするな。」
珍しく機嫌が悪いシュウ。
私は今、修理に出していたシュウの車を
工藤邸に届けに来たところ。
久しぶりに見る素顔のシュウは明らかに不機嫌。
いつも日曜日に会う時は
美緒と土曜を楽しく過ごしてるから機嫌がいいはずなのに…
昨日に引き続き今日も美緒に会えると期待してたけど
工藤邸に彼女はいなくて…
たぶんシュウと美緒は…
「ひょっとして、あの子と喧嘩したの?」
「っ、喧嘩などしていない。」
…したわね、これは、確実に。
一瞬だったけど、眉間に皺が寄ったし
すごく分かりやすかった。
「普段はキレ者FBI捜査官なのに
好きな女性の事になると、あなたも1人の男なのね?」
「…。」
私の言葉には何も答えず
ずっとムスッとした表情のシュウ…
彼はこんな顔もするのかと驚き、徐々に笑いが込み上げてきた。
「あはははっ、シルバーブレットも形無しね?」
「……。
それより今日はジェイムズと落ち合う予定だったよな?
変装してくるから待ってろ。」
シュウはリビングを出て行って
少しの間ソファーに座って待っていると
沖矢昴の顔になったシュウがリビングに戻ってきた。
「よし、じゃあ行きましょうか。」
「…ジョディ。」
「ん…?なに?」
「お前、顔色悪いぞ?大丈夫か?」
…確かに今日の私の体調は少し熱があって良いとは言えない。
昨日は平気だったけど
たぶん仕事の疲れから来る発熱で、今日の朝から体は怠かった。
シュウにはバレないかなって思ったけど
長い付き合いなだけあって、気づかれてしまったようね…