第15章 ダブリスの獣たち
――エドワード・エルリックside――
南方司令部に着いたオレは、早速レポートを受付に提出をした。
「はい。これ持って技術研究局に行ってくださいね」
受付にいた女性から書類を受け取り、言われた場所を探す。
査定の有効期間が過ぎているから手続きが大変だと言われてしまって、内心げんなりとする。
できれば早く手続きが終わってほしいと願うばかりだ。
南方司令部に来るのは初めてだな。
どこに技術研究局があるんだろう。
しょうがない、聞くか。
廊下の角を曲がると、扉の前に立っている憲兵らしき人の影が見えた。
「すんませーん。技術研究局ってどこ……」
後悔。
この二文字が頭の中に浮かんだが、時すでに遅し。
立っていたのは憲兵ではなく、アームストロング少佐だった。
オレの姿を見るなり少佐は、優しい眼差しでにっこりと笑った。
ただでさえここの地域は気温が高くて暑いのに、それを上回る暑苦しい人物に遭遇するとは。
部屋の中に案内されると、そこには大総統の姿が。
少佐はどうやら、大総統の南部戦線視察の護衛としてここにいるらしい。
タイミングが悪すぎる。