第15章 ダブリスの獣たち
「はい、ちょっと失礼するよ」
扉から姿を現した人は、片手で男一人を引き摺っている。
見るからに怒っているのが分かる。
ガタガタと震える私たちに逃げる余地などない。
イズミさんは男たちに見向きもせず、私たちにズカズカと近づき、引きずっていた男を思い切りぶん投げた。
「こンのばかたれが!!!」
アルフォンスくんに見事直撃。
次は、もしかして、私の番だろうか……。
「なに人さらいにあっとんだ!!」
「「ごごごごごごめんなさいいいい」」
怖すぎて謝るしかできない。
こわい……、ほんとうに、こわい……。
「コラァ!!俺たちを無視してんじゃねぇ!!」
「てめー何者だ!!」
無視されたことに憤慨した男たち。
ああ、無知ってなんて素晴らしいのだろう。
イズミさんの怖さを知ったら、二度とそんな口を利くことはできないだろう。
そんな男たちにイズミさんは向き直り、
「主婦だッ!!!!!」
彼女の怒号が響き渡った。
そんな主婦がいてたまるか、と言いたげなドルチェットさんだったけど、数秒後には地面で気を失う事になる。
ドルチェットさんだけじゃない、他の男たちもイズミさん一人の手でねじ伏せられた。