第4章 居所
沖矢「…15分経って連絡が来ない場合迎えに行きます。」
名前は分かったと言うと直ぐにどこかへ向かって行った。
沖矢「…何処かのラウンジで待ちますか?」
灰原「そうね私だけ自由にさせて貰っちゃったし、その辺で本でも読みながら待ってましょ」
阿笠「7階のカフェはどうじゃ?」
灰原「…博士…夜にケーキなんて食べさせないわよ」
阿笠「哀くんは厳しぃのぉ。」
肩を落としながらとぼとぼ歩く博士を横目にカフェに入り、各々好みのドリンクを頼んで適当な会話や本を読みながら名前の連絡を待った。
俺はというとカフェの全面ガラス張りになっている場所から東京の夜景に目を向けていた。
名前が別行動を始めてから10分程度たっただろうか、ぼんやりそんな事を考えていると
窓の外に、逆さまに落ちていく人影が見えた。
沖矢「!」
勢いよく立ち上がって窓に近寄るが、下からの光で反射されたガラスからは外の様子が見えない。
携帯を取り出し、名前の番号に電話をかける。
呼び出し音が鳴る間テーブルまで戻り、博士に人が落ちていくのが見えたとこっそり話す。
博士も彼女に静かに伝えていた。
コールが続くが名前が通話に出ない。
一度切るボタんを押す。
沖矢「探してきます。」
と伝え、店を出た所で携帯が名前からの着信を知らせた。
沖矢「今どちらですか?」
名前「今1階。」
4階でいた後で1階に直ぐ降りたならある程度それで納得出来るのだが、さっきの人影が脳裏にチラつく。
沖矢「…7階のカフェに居ますが、合流しますか?それとも来られます?」
名前「あー…駐車場で合流でもいい?」
歯切れの悪い回答を貰うと何となく察しがついた。
さっきの人影は名前のもので何かしらの理由があってあまり動きたく無いのだと。
沖矢「……“歩くのが辛い”のでしたら迎えに行きますが?」
名前「…大丈夫。」
彼女は短く応えると通話を切ってしまった。
店に戻り、少女と博士に伝えると彼等は直ぐに駐車場の行こうと言った。
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