第2章 契約
1時間後
ノアとキャルが医務室に来て暫く、オレが聞いた話や今まであった事、此処がどういう組織かなどを説明し尽くした。
フィル「…僕からしても妙な話なんだ。降谷零に似ていると言われても、それは僕じゃない。
名前は降谷零を知っていても別人として接してくれた。最初から、今もずっと。
難しい事なのかもしれないから全部とは言わなくて良い、ただ気を付けて欲しい。…君自身を守る為に。」
松田「…悪かったな。」
フィルはいいんだと言いながら眼鏡を外し、
羽織っていた白衣をハンガーにかけると壁にそれを吊るした。
実質シオンが除隊に追い遣った彼の話を聞かされてからというもの、松田は少し大人しい。
フィル「…身体、もう起こせると思うがどうだ?」
松田は全身の各箇所に力が入るかを確認している。多少違和感を感じると言いながらも身体を起こしてベッドから立ち上がった。
ノア「キャル、彼の肉体的変化はデータとして算出出来ますか?」
キャル「当然っしょ。埋め込んだチップからバイタルも何もかも把握できるよ。ただ元のデータはないから変化は今後って事で。」
フィル「そのデータは僕にも送ってくれ。」
キャル「りょーかい」
ノア「フィル、後遺症と言いますかそういう症状で予期出来るものはありますか?」
フィル「元の瞬発性等に関してはどの程度だったのか分からないからな。何とも言えない。
握力が低下していたら彼が得意としている爆弾処理の作業が難しいだろうから、司令からは先ず筋力体力を重点的に取り戻せる様にと指示を受けているよ。」
ノア「なるほど。身体的な事で協力する事が有れば伝えて下さい。」
フィル「頼らせて貰うよ。」
キャル「取り敢えず司令に報告するね?諸々理解したって。」
フィル「ああ。」
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