第2章 契約
××said
ぼんやりとした意識の中、目を開けると見た事も無い機材が並んだ治療施設の様なところにいた。
腕が、足が、身体が、首が、いう事を聞かない
ただ、視線だけは動かす事ができた。
「…ここは…」
ヒロ「起きたか」
「…は…?」
顔を覗かせた諸伏に目を向けて何でお前が此処にいるんだと思った。
「何でお前が…」
ヒロ「えーっと速い話が、“死んだから”?」
どこか揶揄う様に、話すコイツを睨んだ。
睨みを効かせると慌てた様に悪いと言って詳細を話し始めた。
ヒロ「“死んだ”ように見せる必要があったそうだ。俺はどうやったかは分からないけど…お前が此処にいるのが証拠だろうと思う。」
「死んだ…?」
言われている事が分からない。
ヒロ「…観覧車に爆弾が仕掛けられてて、3秒前にならないとヒントが送られて来なかったんだろ?」
「…あ…ああ。」
ヒロ「そのままだと、殉職してたよな?」
「…そうだな…」
ヒロ「だから、名前司令が言ってた。“命を拾いに行く”って。…松田は彼女に助けられたんだ。…それとこれ…」
見たことの無いパソコンの画面だけの様なものが差し出される。
ヒロの指がそれに触れると画面が切り替わり、観覧車の爆破で俺は死んだ事になっているという新聞の記事を見せてくれた。
だがそれよりもこの画面だけの薄っぺらい機械が気になる。
「…ヒロ…この機械…」
ヒロ「分解したら司令に何言われるか分からない…」
「…チッ」
ヒロ「それより、此処見て。司令がタイムリープ出来る人ってわかるから。」
「はぁ?何言って…」
ヒロが自分の携帯だと言いながら西暦を含む日時と、新聞の日時を確認させた。
ーー俺は、3年前の11月7日に死んだ事になっている…ーー
「…は?……んだよコレ…」
ヒロ「…松田は彼女と一緒にタイムリープして此処に来たんだ。」
「何言って…」
唖然としている俺をよそにヒロはヘラリと笑って見せた。
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