第12章 半年経ちました。

「きょ〜おのゆ〜うはんなぁ〜にかなぁ〜♪」(←笑)


ご機嫌で駅の改札口へ辿り着いた俺

ポケットから定期を出そうとしたら、携帯電話が鳴り出した


「あ、松潤だ」


定期を片手に持ったまま、友人からの着信に出る


「もっしぃ〜♪」(←ご機嫌(笑))

『…あ、もしもし？松本だけど…今、平気か？』

「おぅ！どうした？何か用事？」

『いや、用事って言うか…』


何時もは口ごもるなんて事はしない男前な松潤の、躊躇したような物言いに

何だか異様にイヤな予感がした


「な、何？…何の話し？(汗)」

『うん、それがさ……余計なお世話かも知れないけどさ……

………』


「…………………え？」


言い難そうにして松潤が放った一言に

俺は危うく携帯電話を落としそうになり

代わりに定期をぽとりと落とした


「う、嘘でしょ、そんな……」

『…直接大野くんの話を聞いた訳じゃないから、確実とは言えないけど

松岡さんの口振りから言って、間違い無いと思うよ』

「………嘘だ………」


俺は、携帯電話を握り締めたまま、その場にヘナヘナと崩れ落ちた


(…嘘だ…そんなの嘘だよね智くん…)


松岡さんと二人きりで逢うなんて…


「嘘にゃーーッ！！(号泣)」