第8章 因果呪縛を解く
そんな中、伽那夛の脳裏にはある懸念が浮かぶ。
山の麓に到着した時点で既に正午を回っていた。
そこから2時間山を登り、大岩を壊したのは15時少し前くらい。
穴から噴出する呪霊を倒し始めてどのくらい経った?
もうだいぶ日が傾いている。夜になる前に終わらせられなければ、活発になった呪霊がもっと出てくるようになるかもしれない。
今でも手一杯なのにこれ以上出てこられたら、私でも捌き切れない……!
万が一を考え、補助監督に応援を要請しようと携帯電話を取り出すが、
「圏外!?どういうことよ!?」
電話の発信すらできない。
しかし、ここで諦める伽那夛ではなかった。
こうなったら力業だ。
術式と呪力操作を組み合わせて携帯電話の電波を自力で飛ばす。
呪霊を祓いつつ周波数を合わせるのは一苦労だが、不可能ではないはず。
「邪魔よ!」
特大の電撃を放ち、周囲の呪霊を一掃して補助監督に電話する。
『おかけになった電話は電波の届かない場所にあるか、電源が入っていないためかかりません』
「あぁ、もうっ!向こうも圏外じゃどうしようもないじゃない!!」
補助監督に繋がらないのなら時間はかかるが、高専に連絡して応援を呼ぶしかないか……
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