第8章 因果呪縛を解く
縛り終えてドアを閉めると、運転席に座る孔に尋ねた。
「……伽那夛の奴は変わりねぇか?」
「仲介役は子守りでもねぇっての」
「子守りって年齢じゃねぇだろ。それに伽那夛が邪魔してきたらオマエも困る、違うか?」
「その通りだよ。……俺が近くにいるんで珍しがってはいるが、この件に勘付いたって感じはしねぇな」
今回の仕事内容を伽那夛に話したことを孔は知らない。
言うほどのことではないし、言ったら言ったで守秘義務がどうだの、術師側に情報を流すことのリスクだのと面倒そうだったからだ。
そのため、伽那夛が動くとしたら、変に勘付いた時だと思っている。
まぁ、多少腕が立つと言っても甚爾には全く及ばない。
伽那夛もそれを分かった上で邪魔しにくることはないか。
「それよりどんどんワルになってんぞ、あのお嬢ちゃん」
「グレてたのか?」
「違ぇよ、悪知恵が働くようになったというか、狡賢くなってきたというか……はぁ」
そんな孔のため息を甚爾は鼻で笑った。
「ハッ、良家のお嬢サマをたぶらかしたってか。アイツは会った時から変わってねぇよ、どう見ても元からの性格だ」
「そうだった、オマエも良家出身だったわ……」
つくづく御三家は曲者揃いだ。