第8章 因果呪縛を解く
その後、2人は星漿体の同化を阻止した後の動きや合流方法などを相談し、段取りが固まったところで解散となった。
別れ際、何か思いついたような顔をした九十九が伽那夛に尋ねる。
「ああ、そうだ、最後に1つ聞いてもいい?」
「何かしら?」
「どんな男が好み(タイプ)かな?」
突拍子もない質問に伽那夛は一瞬固まった。
「……いきなり何?」
「深く考えなくてもいいよ。単純に私が知りたいだけだから」
「ふうん、男は全般的に嫌いなのよね」
昔から一族内では父をはじめとして数多くの男達からなじられ、それ以外も下卑た笑顔を引っ提げて誘拐しようとしてくるのは男ばかりだった。
こちらを値踏みするように見てくる目、さりげなさを装って腰や尻を触ってくる手、頭ごなしに怒鳴る声、何もかも嫌いだ。
まさか眉を寄せる程嫌な話題だったとは思わず、九十九は肩をすくめる。
「女の子でもいいよ?」
「そういう意味で言ったんじゃないのだけど……でもまぁ、そうね、強いて言うなら私を私個人として見てくれる人かしら。でもいやらしい目で見てくる人間は論外、問答無用で蹴り飛ばすわ」
「ははっ、いいね」
「あなたは?」
「うん?」
「私だけ明かすのは不公平じゃない。あなたの好みはどうなの?」
「私はね、泥くさい男がタイプ」
バイクに跨って去っていく九十九を見送った直後、星漿体 天内理子が通う中学校に呪詛師が現れ、五条、夏油と戦闘になったという情報が入った。
Qではない呪詛師が2人……
「甚爾が動き始めたわね」
ここからはスピード勝負だ。
負ける訳にはいかない。
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