第17章 恋心
なんか、何も考えたくなくて私はみんなのペースに合わせてしまう。
「ねぇ…⚫⚫楽しくなさそう。」
「だから言ったじゃん…。私は帰りたいって…。」
「好きな人に振られた?」
私は深くため息をついた。
「まぁ…そんなとこ。」
「ようやく諦められた?」
友達は私が誰とも付き合わないことを不思議に思っていた。
しつこく聞いてくるから忘れられない好きな人がいる。とかいう適当なことを言っていたのを思い出した。
「そう言う、◻️は先輩狙いでしょ?」
「まぁね〜。さ!早く戻ろ!」
化粧を直し終わった友達は私を連れて化粧室を出た。
「おっそいよ〜。もう頼んだやつ来ちまったよ?」
「ごめんね〜。」
友達は酔った振りをして、来たばかり(?)の飲み物をグッと飲んだ。
私も手持ち無沙汰で、頼んだノンアルカクテルを飲む。
……?
何か違和感を感じた。
「どうかしたの?」
友達にキョトンとされ私は首を横に振る。
「いや、なんでもない。なれないもの飲んだからかな?不思議な感じがしちゃって…。」
みんなの話を聞きながら、食事をしているとどうしようもない眠気に瞼が重く感じた。
「どうしたの?眠い?」
「う…ん…ちょっと…」
おかしい気もするけど
眠気で頭がぼーっとして違和感に気づかない。
「大丈夫ですか?」
「ごめんなさい…私帰りますね。」
危機感を感じた私は立ち上がったけど、足元がおぼつかずふらりとした。
「あ、危ないですよ。」
先輩の友人に支えられた。
「すみません…。1人で帰れるので…。」
鞄を持ちお金を3000円置いて行こうとした。
「あ、じゃあ送りますよ?」
先輩の友人に半ば強引に支えられた。