第15章 再び相見える
数分してから、先程の声の主があんみつを運んできた。
「お待たせしました。あんみつと抹茶ですね。」
「あぁ、すま…」
言葉を失うだろう。
目の前に二度と会うものかと終い混んだ感情の相手が現れたら。
やはり、そうだった…
雛鳥だった。
めかして大人びた目の前の女性は間違いなく雛鳥。
あぁ、こんなに綺麗になっていたんだな…
「あの……?私の顔に何かついてます?」
雛鳥がキョトンとしたので私はハッとした。
「あ、すまない。ちょっと懐かしい顔に似ていたもので驚いてしまった。」
「そう…ですか。あ、えと…ごゆっくりどうぞ」
雛鳥はぺこっと一礼してから自分の業務に戻っていった。