第23章 追憶の果て
肩で息をしていると、首筋をチューっと吸い上げられた。
少しピリリとする首筋は柔らかい舌によって和らいだ。
体勢を戻して、また舌を絡め合わせる頃には酔いは覚めていた。
水分補給に水では無く、すぐ側に置いてあるぬるくなったカクテルを飲むぐらいには緩い時間になっていた。
呼吸も落ち着いて、ぬるくなったカクテルを飲んでお互い様眉を顰めあったり。
『もう一杯飲みましょうか!』
「そうだな。だが大丈夫か?」
『はい!気付けば酔いも冷めちゃいました』
私が久々の飲酒だったのと、度数の高いものを飲みすぎるのも良くないと赤井さんに止められ、私だけお酒は次の一杯で最後という事になった。
作る前に次は二人でシャワーを浴び直して、今度は洋服に着替えた。
赤井さんによると、眠った後に向こうに戻る事を推測しているらしく
余裕を持って予め洋服を着る事になった。
そう考えると着々と時間が進んでいっている事を身に染みた。
残りの時間は出来る限りじっくり過ごしたい。
最後に何飲もうか悩んでいると、赤井さんは鮮やかな紫色のボトルを手にした。
飲み始めてから一度も手に着けてなかったボトルだ。
ポカーンと眺めているとあっという間に綺麗な紫色のカクテルを作っていた
『凄い...綺麗ですね』
「ああ、これはバイオレットフィズだ。飲んでみるか?」
一口飲んでみると、フワッと花の香りがした。
だけどレモンの風味も効いていて飲みやすい。
「スミレのリキュールだ」
『へえ、これスミレだったんですね!綺麗だしお洒落な味ですね』
今日だけでも赤井さんは可愛らしいものからお洒落なものまで色んなお酒を楽しんでいる。
自分はシンプルにジンとライムジュースのギムレットにした。
赤井さんとも一口飲みあったり。
今度はソファには戻らずテーブルの方の椅子に座った。