第20章 本音
『放っておけば治るので大丈夫です!』
良くは無いだろう。
全く。あの状況は仕方が無いと言えるが、医療班ぐらい呼べなかったのか?
こんな物を体に付ける様な奴は…
みなみが攫われていた期間とジンが潜水艦に入った時間は別だからジンは違うだろう。
となるとピンガかウォッカだな
ピンガは消息不明。恐らくあの状況では死んだだろう。
みなみの存在はジンやジンより上の奴にも知られたくは無い。
今はともかくこいつの精神面が心配だ。
普通を装っているが、相当滅入ってる筈だぞ
『赤井さん?』
赤井さんはと言うとアザをじっと見つめている…
「みなみ、他に痛い場所はあるか?」
『無いです!』
みなみとこんなにゆっくり過ごすのは久々だ。
本当なら今すぐ…
そいつは暫くは我慢だな。
今はみなみの精神面でのケアが第一優先だ。
ゆったりと入浴タイムを済ましてリビングへ戻る
荷解きをしようとすれば後でで良いだろうと言われ、何故か担がれて寝室へ連れていかれる。
一応怪我人なんだけど…?
助けてくれた零には連絡をしていない。
まあ今は出来る訳無いけど…
だけどあんな別れ方じゃ、どう送るべきか…。
「ほら、早く来い」
ベッドに入って布団を捲ってそう呼ぶ赤井さんの隣に入る。
横になれば赤井さんの腕の中へ。
同じ石鹸と、さっき吸った煙草の匂いと赤井さん自身の混ざった匂いに包まれ、ほんの少しでも今抱えている複雑な感情に蓋をする事が出来る気がする。
また目が覚めたら考えよう
翌日、朝ご飯を済ませると病院に行く事を提案されて
自分ではアザ以外特に異常を感じないけど半ば強制的に車に乗せられる
「検査結果ですが、異常はありません」
時間がかかりそうなのに何故か早く結果を聞けたのは…
きっと人が少なかったからだろう、多分…
「正常で何よりだ。改めておかえり、みなみ」
『はい、ありがとうございます!ただいま、赤井さん』
「今日は天気も良いしどこか行くか?」
『それも嬉しいけど、赤井さんとゆっくりしたいです』
「そうだな」