第1章 入学
高校に入学して初日でできた友人の万葉
抜けたところもあるけど
万葉は多分本気になれば上位に上り詰める人物かもしれない
こんなに抜けてるけどね
万葉は呑気にお茶を楽しんでいる
万葉「ところで放浪者殿。放浪者殿の家族はどんな人たちでござるか?」
放浪者「僕の家族?父親はいないけど。母親と一つ下の妹と弟、二個下の弟の五人家族さ。」
万葉「三人もおるのでござるか。」
放浪者「一個下の妹と弟は可愛げないやつらだよ。二個下の弟は可愛げがあるけど天然すぎてね。」
万葉はそれを聞くと放浪者殿は大変でござるな。と言っていた
兄と二人暮らしの万葉の方が大変そうに見える
とりあえず談笑していたら日が暮れてきた
そろそろ帰らないとバアルゼブルがうるさそうだ
ということで僕と万葉は店を出て家へ向かった
家の方向はほとんど同じだったけど
先に着いたのが僕の家でもっと先の家が万葉の家らしい
地域が違うから小学校、中学校と互いに会わなかっただけさ
万葉と家の前で別れて僕は家の中に入った
放浪者「ただいま。」
傾奇者「おかえりなさい、放兄!」
放浪者「散兵と将軍はどうしたんだい?」
傾奇者「えっと、散兄は外で遊んでる。将姉は部屋にいるよ。」
バアルゼブルは仕事から帰ってないか…
当然のことだけど
バアルゼブルだって元素力においてはかなり上の実力者だ
仕事だって一流の企業にいるわけで
バアルゼブルが帰ってくる時間はいつも遅い
だからバアルゼブルより早く帰ってくるのが普通
バアルゼブルより遅いとバアルゼブルに何かと言われるわけだ
放浪者「疲れた。」
傾奇者「放兄、お疲れ様。お茶飲む?」
放浪者「もらうよ。」
僕は自分の部屋に入って制服を脱いだ
そして部屋着に着替えて部屋を出てリビングに行った
すると傾奇者が既にお茶の準備を終わらせていて
ちょうどいい時に僕が来たようだった
傾奇者は家族の中では甘えるのが上手な方だ
あの不良の散兵でさえ
傾奇者を甘やかさざるを得ないわけだ
傾奇者は僕に学校のことを聞いてきた
僕は今日一日あったことを話してあげると
傾奇者が万葉に会ってみたいと言い出した
朝、約束してるから会えると言っておいた