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えびまるの短編集《文スト》

第2章 試行錯誤 (太宰治)


side 月宮

急がなきゃ!!絶対遅刻できない!!
今日をこんなに楽しみにしていたというのに…
機嫌を損ねて上手くお話できなかったら…

『すみません!お待たせしましたー!』

「おう、久しぶりだな、…なにか嫌な予感がするのは俺だけか?」

『…私もです』

「だよな…特にあの包帯無駄遣い野郎が絡んできそうな…」

うんうんすごくわかります…今日は何かありそう

『まあ、時間も限られていますし、とりあえずどこか行きましょうか!中也さん、今日はありがとうございます!!』

「力になれるかは知らねえが、なんでも聞けよ」

『はい!』

ーーー


「太宰さんすごいですね…数分で…」

「そうでしょう?月宮ちゃんのために頑張る私はすごいのだよ

…さて、お目当てのあの子の隣にいるのは…」


「あ、本当だ、月宮さんを見つけるのも得意ですね!」

「…」

「太宰さん?なにかありましたか?」

「…最悪だ、最悪なんてもんじゃあない、」

「ん?月宮さんの隣…どこかで見たことがあるような」

「ポートマフィア幹部(最小)…中原中也だね…」

「えええ?!!?!まさか!!そんなのアリなんですか?!!」

「そのまさかがこの目で見えるね…」

「嘘でしょ…これ、あんまりよろしくないんじゃ…」

「うーん、私には納得がいかないしすごく納得がいかない…」

「(2回も…ほんとに納得いかないんだ…)」

「だって中也だよ??あのちっちゃいちびっ子なのだよ?」

「…」

「それが何故月宮ちゃんと…」

「あ、なんかお洒落なカフェ入りますよ」

「…だね、もう私に勝ち目はないのかな、中也に負けるなんて屈辱だねぇ…」

「ま、まだ分からないじゃないですか!」

「敦君は優しいねえ、でももう大丈夫さ、今日は付き合ってくれてありがとね…」

「いいんですか…?(めずらしく滅茶苦茶ショック受けてる…!)」

「うん…」

ーーー


「それで?何が聞きたい?」

『たくさんあります!』

「そのたくさんがなにかを聞いてんだよ」

『うーん…』

「ははっ、なんでたくさんあんのにすぐ出てこねえんだよ」

『いやーもうありすぎて…じゃあ、


…太宰さんの好きなタイプ……で』

「知らねえ」

『ですよねー』
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