~Diabolik LOVERS~Eternal love.
第3章 籠の中のカナリア
自分の唇に手を伸ばし、触れてみる。
まだ微かに残っているスバルくんの唇の感触。
スバルくんとのキス。
冷たいけれど、優しくて…スバルくんらしいと思った。
…あのとき、素直に受け入れてしまったけれど、私はスバルくんのことが好きなのかな…?
まだ、よくわからない……。
いつかわかるときが来るのかな?
何だか胸がモヤモヤする……。
「ーーーユイさん…」
ふいに聞き慣れた声がした。
思わず声のした方に振り返る。
「カ、ナトくん……」
丁度、窓の左横の方。
さっきまではベッドの淵にそって閉じているカーテンによって、その姿は見えなかったけれど、
そこには、テディを抱きかかえて立っているカナトくんの姿があった。