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魔導人形

第1章 実験体


後をついて出ると魔導アーマー生産用ベルトコンベアが並んでいる。この早朝では稼働していないが不良品があればチェック室へと流れる仕組みだ。そのすぐ横にある穴は通称"廃棄部屋"だ。覗けばアーマーの残骸と見るも無惨な"死骸"の山があった。私の墓場となる場所でもある、そう考えると恐ろしい。

「どーんっ!」

「う、わっ!?」

背中を特徴的な笑い声と共に衝撃が襲う(しかも多分蹴られたような気がする)廃棄部屋とは名ばかりの穴へ無様に落ちる、ガシャッと無機質な音が鳴った。よろめきながら身を起こす、続いて背後にケフカ様が降り立つ音がした。

「ン~。暇つぶしには持って来いの部屋ではありませんか?さ、立ちなさい」

「えっ?あ……、はい」

言われるがまま立ち上がるとケフカ様がニタ、と笑ったのが分かった。“ブリザド”という言葉が紡がれた瞬間、視界の中心を鋭く向かってくるソレに思わず顔前に両腕を突き出す。触れた先から一気に冷気が走り霜と結晶が根を張り巡らせるように凍る。慌てて逃げようとすると続け様にサンダーとファイアが放たれた。

「逃げるだけで精一杯ですかぁ?つまらないですねェ~!」

頭に血が上る、魔法の輝きを瓦礫を盾に避け殴りかかる。
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