第2章 おままごと
「お前があの娘の偽りの"希望"、そして味方です。時が来るまでは……」
「偽り……私は、本物になってみせますよ」
瞬間、ケフカ様の目の色が変わった。手が振り上がるのが見えて思わず目をつぶる。……しかし、痛みは叩かれたそれとは違った。目を開くと眼前に翡翠色の目があって怯む。頬に長い爪が立てられていた。
「それでいい、"必要だから意味がある"」
「……聞いてたんですか」
「わたしに無いものが必要だ」
「ケフカ様……」
無いものとは一体なんの事だろう。貴方に無いものが果たして自分にあるのだろうか。ティナの世話を焼く貴方は自分より必要に見えたのに。
「ティナは……必要としますよ、貴方を」
「………。」
ケフカ様は頬から手を離すと、何も言わず目を閉じた。