第2章 出会い
side
「じゃ、続き頼むわ〜」
そう言って教室を出ていくゆるい担任
(え、まじか、、めんどくさいことになった、、)
「やるか、菊川」
「え、あ、うん」
そう言って意外にもすんなり受け入れた岩泉くんと一緒に、他の委員会を決めたり、5月にある遠足の行き先を決めたりして1日が終わった
終始、理沙はニヤニヤしてた
そのあとすぐ放課後になり、みんな部活の準備をしている
私も理沙の席でジャージに着替えていると
「いーわちゃんっ部活行こ〜」
とフワフワの髪型をした及川くんと呼ばれていた男の子が教室に入ってきて、荷物をまとめてカバンを持ち上げている岩泉くんへと近づく
「おー、いくべ」
そう言って教室を出ていった
この一連の流れをずって見ていた私をニヤニヤと理沙が見ていることに気づき
「な、なに、!」
と慌てて制服をたたむ
「いやー?」
「私たちもいこ!体育館!」
カバンと制服を持って、教室を出ようとすると
「わっ、!!」
「お、!」
誰かとぶつかりそうになった
「岩泉くん!」
「すまん、ぶつかるとこだった」
「いや、!私もちゃんと前見てなかったごめん、!」
「いや!俺も急いでたからすまんな」
そう言って、すれ違うと彼は自分の席の方へと向かっていった
「いこ、!」
後からついてきていた理沙と一緒に教室をでて体育館の方へと歩く
「びっくりした〜」
「ね、まあでもハッピーハプニングだわ」
ふふ、と笑いながら話す私たちの横を誰かが走って行く
(岩泉くんだ、)
手に持っているのは筆箱で、私は忘れていったのか、と納得する
「あ、てか、今日うちらバスケ部とバレー部半分この日か」
「そうなの?」
「うん、なんか月に一回くらいあるよね〜」
私たちはバスケ部のマネージャーとして部活に所属している
そして、体育館について中に入るとバレー部が先に練習を始めていた
「っ!」
ちょうど目に入ってきたのは、岩泉くんがスパイクを打つ瞬間
それを見た瞬間また心臓がバクバクして、目が離せなくなって気づいた
(きっと、私はこのまま岩泉くんを好きになる)
高校2年の春が始まったばかり