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アイドル系大王様に惚れられました。

第3章 終わりと始まり(?)


side



「でもまあ、及川も優しいよね!

私が濡れないようにしてくれるし!」



恥ずかしさを含んで、照れながら及川にそういうと



「ちゃんは、

俺の心を乱すのが得意だね、?」



と小さく笑った



 
「え?」




どういう意味?と聞こうとしたとき、



「あ、とおるじゃぁーん!」
「一緒に勉強しよぉ〜!」


と近くのマックに入ろうとしていた女の子に見つかる



「あ、やほーいいよぉ〜」



及川は爽やかスマイルでそう言ったあと、



「この子、傘なくて困ってたから、家まで送ってからここ戻ってくるね〜」



まってて〜、と背中と傘で私のことを隠すようにしながら、先へと進む



そのとき及川の制服が、私の顔の近くに来て、フワリと甘い匂いが私の鼻を掠めた



「いこ、ちゃん」



「あ、うん、!」



小さい声で私にそう言って、いつも通りの爽やかスマイルで歩き出す


雨はだいぶ小降りになってきていた



「ねぇ、及川、今から行ってきても大丈夫だよ?」



及川のファンであろう女の子たちのことを思い、そういうと少しだけ嫌な顔をする及川



「えー、あとで行くって言ったからいいの」


「でも、、」


後ろを振り向こうとすると


「俺が、ちゃんと一緒にいたいんだよ?」


と顔を覗かれて、思わず顔が赤くなった



「ちかっ、!」


次は後ろに下がろうとのけぞった私



「おっと、」


と言って、いつの間に傘を持っている手を変えたのか、私の腰に腕を回し、離れないようにした



「ぅえ!?」



あまりにもスマートな感じに私は変な声が出る



「ぶっ、、こえ、、かわいくなっ、」



思わず吹き出した及川を睨む私



「ごめんごめん、!」



謝りながらもまだ笑う及川を、さらに睨みながらあと少しの帰り道を歩いた





(及川に、ドキドキしてしまった自分が恥ずかしい、、)







家に着くときには、雨は上がっていた



ジメジメした梅雨が終わるまで、あと少し




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