第33章 歪んだ愛で抱かれる 後編 【三成】R18/ヤンデレ
「ううっ!!…うああああ!!」
具現化した彼の欲望はあまりに大きくて、穿たれた胎内はメリメリと音を立てて壊れてしまいそうな気がした。
(いたい…!)
大きく背を反らしても、縛られた両手に爪が食いこむぐらい握り合わせても、逃がせない鈍い痛み。
名無しは気が遠くなりかけたが、おかげで膣が緩んで力みすぎて傷ついてしまうのを免れた。
「…名無し様っ…!?…大丈夫ですか…名無し様…!」
焦って必死な様子の三成の声が遠く聞こえる。
「息を吐いて…体の力を抜いて…そのまま私に委ねて…」
その言葉のままに、くったりと彼の上体にもたれかかった。
三成は彼女の背中を抱き寄せて、せめて少しでも痛みをやわらげようと撫でおろす。
二人の体はぴったりと隙間なく密着した。
(ああ……)
呼吸も体温も鼓動もすべて一つになっていくような感覚。
やがて埋め込まれたモノを名無しの胎内は受け容れて、痛みは少しずつ消えていった。
三成の端正な顔が近い。
さっきまで意地悪な笑みを浮かべていたくせに、今は心配から紫色の瞳が揺れている。
(きれい…何てきれいなの…)
自分をこんなにも辱めて無理矢理に抱いても、常に彼の根底には気遣いが流れている。
そんなところが好きだと素直に思った。
最初は天使のような彼に恋していた。
隠し持っていた真逆の顔を知った今もなお、心を魅きつけられてやまない。
しばらく素直に見惚れていたら、三成からも様子をうかがうように見つめられる。
「大丈夫ですか?…」
そっと名無しは頷いた。
さきほどまで蒼白だった彼女の顔は上気し始め、繋がった部分からは温かい蜜が彼を迎えるように流れ出している。
それに気づいた三成のモノはグンッと質量を増して、
「んっ…」
それは内側からの刺激になり名無しは小さく喘いだ。
「ゆっくり動かしますね。辛かったら止めます…」
そう声をかけると三成は腰を動かした。