第31章 歪んだ愛で抱かれる 前編 【三成】R18
安土城までの護衛を三成がかって出てくれたと聞いて、あの日に突き放されたように感じた分、大きな嬉しさがこみ上げた。
その日を待ち望み、迎えが到着すると張りつめたものが一気にゆるんで泣き出しそうになった。
また、護衛の騎馬を率いる三成の姿は、しばらく会わないうちに印象が変わっていた。
顔つきも体つきにも精悍さが加わっていて、以前よりも男らしい魅力を感じてドキドキしてしまう。
さらに、接する上で異性として警戒感を持たなければならないような雰囲気がどこかに漂っていて、それも以前には感じないものだった。
揺れ動く感情に困惑しながらの道中を経て、名無しは安土城に帰ってきた。