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イケメン戦国 書き散らかした妄想

第21章 艶やかな酩酊2 お仕置き 【政宗】R18


「‥‥ん…」

明け方、名無しは目を覚ました。

隣には横向きに寝そべり頬杖をつく政宗。

こちらを見つめるその蒼い目は爛々としている。

けれど、下瞼にはクマができていた。

(政宗…寝不足?…)

「やっと起きたか」

(えっと…何だっけ…)

名無しはぼんやりとした頭を巡らせる。

「ずっと我慢して起きるの待ってた」

(我慢?)

「…」

「ずるいだろ、散々責めといていきなり寝るなんて。おかげでこっちは全く寝れなかった」

「あ…」

名無しの顔がみるみる赤く染まる。

政宗は唇の端を上げた。

「酔ってても、ちゃんと覚えてるのは感心だな」

「あれは…夢…じゃないの…?」

「夢じゃない、現実だ」

「ご…ごめんなさい。……恥ずかしい……」

自分のした事、言った事が次々と思い出され、名無しは布団に潜り込んで顔を隠した。

「二日酔いは大丈夫か?」

「…平気…」

「酒、勧められても断っていい、って昨日は言ったけど、あの場では断り辛いよな。一人にして悪かった」

「違うの…!あの…飲みたい気分で…」

「なぜだ?」

「政宗は何でもできて、完璧で、凄い武将だって、いつも思うけど…昨日はもっともっと思ったの。何も無い私とは大違いで……私なんかじゃ釣り合わないって……」

「……」

沈黙が降りる。

「政宗…?」

しばらく経っても何も言わない政宗が気になり、名無しはそっと布団から顔を覗かせた。

「お仕置きだ…」

「え?」

「お仕置きしてやる」

バサッ!

政宗は布団を勢いよく剥いだ。

「!!」

襦袢姿の名無しの手を掴み、グイッと引いて立たせる。

「何?…」

「いいから来い!」 

(お仕置きって…昨日寝ちゃったから…?一体何をされるの…?)

しっかりと繋がれた手を政宗にグイグイ引かれながら、名無しは廊下を進んでいく。
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