第2章 灰色の朝
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『秀次、透、古寺くん。』
3人に声をかける。
「「ゆる…!」」
「ゆるさん…!」
みんな驚いた様子で振り返った。
「ゆる、大丈夫?
どうした。嫌なことあった?」
『大丈夫だよ、透。』
「心配しました。」
『ん。陽介に聞いた。ごめんね、古寺くん。』
「………」
秀次は黙りこくっている。
悪いことをしてしまった子供のように。
『秀次?』
すると、寂しそうな顔をして
「ゆる……」
と呼んだ。
……そうだ、私が大丈夫だと伝えなきゃ。
『ありがとう。』
「っえ?」
『心配……してくれたんでしょ?陽介が言ってた。でもね、秀次?つらかったら……ちゃんと言うから。あんまり思い詰めないで。』
秀次がネイバーを嫌いな理由。
姉を目の前で殺されたこと。
そして、私の片目が守れなかった自分のせいで失明したと思っていること。