第2章 灰色の朝
○
そして、ご飯を食べて二人で本部へ向かう。
『新くんは個人ランク戦?』
「うん。ゆるは?送るよ。」
『んー大丈夫。三輪隊のとこに寄ってくから。たぶん陽介とそっちに行くと思う。』
「了解。じゃあ、一緒に帰ろうか。」
『ん、分かった。
じゃあ、私こっちだから。頑張って。』
「ん。」
新くんと別れて三輪隊の隊室に向かう。
○
「あーいたいた。ゆる~!」
この顔は………。
『悠一。私は何も引き受けないよ。』
「まだ何も言ってないけど、頼みたいことがあるのは正解。」
同い年の迅悠一はS級で黒トリガーの風刃の使い手だ。あと、少しめんどい奴だ。
『引き受けません。そういうのは准に頼んで。』
「いや。嵐山はもう参加する。俺のサイドエフェクトがそう言っている。」
『……どーいうこと』
「いやー。今うちで黒トリガーのネイバーを保護してるんだけど、そいつのことで3日後に帰ってくる遠征部隊とやりあうわけ。」
『……で、どうしてほしいの。』
「助けてください。援護お願いします。太刀川と風間さんと当真とかの8人を一人ではつらいです。」
『……准がいる。』
「そう言わずに!!」
『……報酬は…?』
「スイーツ食べ放題連れて行ってあげます」
『のった』
「即答かーい。まぁいいや。ゆるがいるだけで戦況変わるしね。じゃあ3日後よろしくねー。」
○
まんまと流れに乗せられた……
よくよく考えたら黒トリガーのネイバーって……
しかも遠征部隊と戦うのかぁ
まぁ、准がいるならなんとかなるか。
一応悠一も強いし。
大丈夫。大丈夫。