第22章 現れた者
本当に実音は俺の事好きになっていってくれているよね………………
キスだって拒まない、キスした時のその反応がすごくかわいい
でも、なかなか落ちてくれない1番の理由は過去の件があるから
どこかで実音自身の気持ちが追いついてないと思っている。でも………
早く俺のモノになってよ………
『……………………』
実音は、ぽやーとしていた。
前みたいに寝不足って事はなかった。でも思い出すだけで……………
恥ずかしい!!
思い出すのはやめよう!!顔が赤くなるから!!
「………………さん!」
『……………………………』
「実音さん!さっきから話しかけているんですけど聞こえているっすか!!」
『はへっ!?七星くん!?気付かなかった!!悪ィ!!考え事していたぜ!!』
「サッカーの事でも考えていたんですか?さすが実音さん!あ、今から練習付き合って下さいっす!サッカー好きですし、みなさんさっきから呼んでいるので人気者だべよ!」
『はは……………』
そんな純粋な目で見ないで欲しいな!!七星くん!!
眩しい……………
やっぱり過去と気持ちが追いついてないのかなぁ…………
早く少しでも忘れたい…………
『うーん……………』
考え事をしながら歩いている実音。
無意識に凪くんの事を考えてしまう!それよりもサッカーの事!!もうすぐU-20との決戦だし私も練習相手として頑張らないと!凪くんがこの前実音のキスで頑張れたよ…………エネルギーが湧いてくるよ………って言われたけど、どこからツッコんだらいいのか………
『あ、悪ィ…………』
実音は誰かとぶつかる。
『え………………なんでここに…………』
糸師冴!?本物!?
「悪魔くんに会ってきたお前は…………ちょっとこっちにこい」
『???あ、く????え、ええ……………そっち行き止まりですよ!?』
「そうか………ならちょうどいい」
『?』
行き止まりの所に来てしまい、実音の後ろには壁、目の前には冴がいた。そして実音の顎先に手を添えて自分の方へと顔を向かせる。
「ブルーロックの事を色々と調べさせてもらったが…佐々ノ原実音…………お前は女らしいな…………本当か?」