第21章 本当に好きになっても

「逃げないでえらいね。えらいえらい」


私は凪くんに頭を撫でられている。

次会って、逃げたらヤバいと思ったのでちゃんと逃げずに凪くんの膝に乗せられているのだ。マジで何されるかわかんないから…………

ちなみにここは私の部屋である


「避けられていてつらかったからその分癒やして？」


ちょいまて！！なんか変な雰囲気になってないか！！色々と！


『あの………』

「だいじょーぶ………………変な事はしないから」


変な事って何だ！！もうなんかツッコミ入れたら負けになってきた…………


凪は自分の指と実音の指を絡ませ合う。そしてほっぺたにキスをする。そして唇に……………

『ん……………』

少し長めにキスされて息苦しくなってきた時に唇を舌で舐められる。

「口、開けて？」


えええ、いや、恥ずかしい！！でも逃げたらいけない…………


首を横に振りかけていたがゆっくりであるが口を開く実音。

「そう、いい子」

『んっ…………』

お互いの舌と舌が絡み合う。

『っ………な、ぎく………ん』

しばらくしてお互いの舌が離れる。

「キスの最中に俺の事を呼ぶとかかわいすぎるよ………実音…………」

『ごめんっ無意識………』

「その無意識がかわいんだってば………」

『凪くん顔赤い………』

「黙って…………」

『……………ふっ……んっ…………あ…………』

「かわい……すぎ………」

しばらく深いキスは続いた。


「おやすみ実音。これ以上一緒にいたら俺が色々とヤバいから」

『！！おやすみ………』

「少し、は俺の事好きになってくれた………？過去のしがらみはまだあったりする………？」

『過去の事はまだ引っかかるけど………凪くんの事はまだ少しわからないけど…………前よりは多分…………』

「そっか。戻るね」

そして扉の閉まる音がする。

『…………………』


色々と頭が追いつかない！！あ、あのキスなんだったんだ！！漫画とかでよく見る！！現実であったのね！！当たり前か！！でも…………嫌じゃなかったけどすごく恥ずかしかった！！変な声出てたし！！よだれ出てたし！！

過去の事はまだ引っかかるけど……貴方の事は前よりも好きかも………本当に好きになっても……いいのかな……………