第5章 罰ゲーム………?茶化すな!
さんざん茶化された後自室へ戻ろうとしていた私。「お前も大変だな………」と、潔くんに哀れな目で見られたよ……………
『ふぅ…………』
「実音だー」
『凪くん』
後ろから凪に声を掛けられた実音。
「その髪…………」
『あーさっき罰ゲームで千切くんに、ね。今日どっちがゴール入るか勝負してて惜しくもオレが負けて………』
「ふーん……………………いいじゃん、似合っているよ。かわいい。あと、実音女の子だし別に罰ゲームじゃないと思うけど………でもそっか性別隠しているもんね………」
『ありがとうな…………バレちゃいけねーからな…………って、凪くんと御影くんにはバレちゃっているけど』
「こっち来て」
『お、おう……』
実音は凪に腕を引っ張られる。
「全員寝てるから」
と、言われて連れてこられたのはチームVの部屋。
「おやすみー。実音抱きまくらー」
凪の布団の中に引きずり込まれた実音。2人は体が密着し、凪にホールドされている実音は身動きができなかった。どっちみち自室で寝る前に千切にしてもらった三つ編みをほどくのだが、凪の布団の中に入って髪の毛の三つ編みをほどいた実音。
あーごめん千切くん寝る前にはどっちみちね………うん…………
「実音めっちゃあったかい。人間湯たんぽ」
『俺、湯たんぽじゃねーよ』
「実音はあったかくて落ち着くー。おやすみー」
『寝たー!まぁ、いいか…………俺も…………』
2人は抱きしめ合いながらすやすやと寝ていった。
深夜2時。
「ん………」
意識は朦朧としているが目が覚めた凪。ふと、向かいながら抱きしめてる実音に目を向ける。実音はすやすやと寝ていた。
『Zzz………』
「…………………やっぱり湯たんぽ…………あったかい………」
自分の所へもっと実音を抱き寄せる凪。そしてまじまじと実音の顔を見る。それはじーーーという効果音がつきそうな勢いで。