~SWEET BLACK POLICE~ 【DC:降谷零】
第2章 旦那様は公安
「ちっ。このゴリラめっ。」
聞こえるか聞こえないかのボリュームで呟いた。
「陽菜、今の言葉聞こええてるから。帰ったらおぼえとけよ。」
耳元でいつもよりワントーン低い声で囁かれた。
ふっ。とかいいつつ忙しくて家に帰っても時間がない降谷くんはいつも口だけだと余裕の表情する私。
「今日は久しぶりに家でゆっくりできる予定ですよ。」
なんで私の心の声わかるの?エスパーなの?
てかなんでずっと安室さんなの?降谷くんの無駄な笑顔が怖すぎるんだけど。。。
「陽菜の考えてることなんてお見通しだ。」
また読まれた?!
「ちょっと、心読まないでっ!!てか、私は降谷くんに怒ってるんだからはなしかけないでっ!!」
2人の言い合いを見守りながら、全部顔にでてます。陽菜さんと心の中で思う風見なのであった。
「(とりあえず、これ以上被害をくらわないよう急いで仕上げて帰ろう。)」
「ほら、降谷くんも風見さん見習って仕事しなさいよ!」
「(陽菜さん。自分を引き合いに出すのはやめてくださいぃぃぃぃっ。怖い、降谷さんからの視線が怖すぎる…)」
「あれ?風見さん顔色がさっきより悪くなってきてる気がしますよ?あとは私に任せて早く帰って休んでください!」
「そうか?俺にはそうは見えないけどなぁ…。どうなんだ?風見。」
ドスのきいた声で自分に問いかける降谷さんは怖すぎた。これでは大丈夫です、としか言えないじゃないか…。
「自分は大丈夫です。お気遣いいただきありがとうございま…す。」
「そうですか?無理は禁物ですからね!風見さん!」
「はい…。ありがとうございます。」
その優しい気遣いが自分の首を絞めていることに気づいてくれ陽菜さん。頼む!!
そんな風見の思いとは裏腹に部下思いの陽菜は知らず知らずのうちに降谷零の地雷を踏んでいくのであった。