第4章 海
『砂遊び、楽しかった〜‼︎』
「まさか海に来て子供と遊ぶとは思わなかったな。
と一緒にいると楽しいよ。」
『傑は私を見て面白がってるだけでしょー⁈』
「見ていて飽きないからね。
それより、とりあえず着替えておいで?今なら服もすぐ乾くだろうし。」
『そーだね、さすがに気持ち悪いかも。』
それから更衣室で水着に着替え終え、やっと海に入れる〜!とウキウキしながら歩いていると、
ボンッ
『痛っ、、』
頭に当たったビーチボールが足元に転がる。
そして今度は、浮き輪が投げられスポッと私の首にはまった。
『・・・・・。』
まるで投げ輪の的だ。
こんな事をするヤツは1人しか思い浮かばない。
近くにいた子供に指を差され、私の後ろからは悪戯の張本人である人物のゲラゲラと笑う声が聞こえてきた。
『ーーーーごじょ〜〜〜っ‼︎‼︎』
首に引っ掛かった浮き輪を外し、般若のような形相で振り向くと、
ボンッ
今度は顔面に浮き輪が当たった。
「・・・あーーー、わりぃ、、、」
ポトッと足元に浮き輪が落ち、周りからの居た堪れない視線が全身に突き刺さる。
怒りに震える拳を握りしめると、五条はヤバいと思ったのか全速力で海へと走り出した。