第4章 海
アイツにオネーサン達の相手が務まるのだろうか…
暴言吐いて引っ叩かれるのがオチじゃ、、、
頭の中でビンタされる五条を想像し、うわぁ…と顔を歪めると、
「ーーー悟が心配かい?」
傑が顔を覗き込んできた。
『まさか。暴言吐いてビンタされそうだなって想像してた。』
「ハッ、確かに。今頃頬を腫らしてるかもしれない。」
2人で砂山を作りながら笑い合っていると、男の子が手に貝を乗せて戻って来た。
「これ、イチゴになる?」
小さな手に乗った綺麗な貝を見て、傑は男の子の頭を撫でた。
「よく見つけたね?
じゃあ飾り付けはお願いしてもいいかな?」
男の子は嬉しそうに頷くと、傑が胡座を掻いた上にちゃっかりと座り、うきうきとしながら貝を乗せ始めた。
えーー!
何このエモい光景‼︎
2人で顔を見合わせて笑ってるとかっ!
キュン死するーーーー‼︎
携帯がないのが悔やまれるーー‼︎
てゆーかそのポジション羨ましいーーー‼︎‼︎
その時、通りすがりの若い女の子達が私達の方を見て何やらコソコソと話しているのがか聞こえた。
「見て見てっ、あのパパ若くてイケメン‼︎」
「ホントだー♡超カッコ良いじゃん‼︎」
「けど、ママはわりと普通だね?」
「ハハッ、きっと性格が良いんじゃん?」
「そう?何かキツそうな顔してない?」
「シッ!聞こえるって!」
え、、、何それ。複雑。。。
ジトーっとした目で女の子達に視線を向けると、逃げるようにして走り去って行った。