第1章 ムカつくアイツ。
その日の夜。
傑side
ーーーすっかり遅くなってしまった。
ギシッギシッと木の軋む音を立てながら寮の廊下を進む。
朝まで悟と徹夜でゲームをしていたせいで寝不足な上に、行為後の身体はだるい。
・・・今日は悟の部屋には寄らずに寝るとしよう。
悟に気づかれないよう静かに部屋の前を通り過ぎようとした時、思わず足が止まった。
「・・・・?」
悟の部屋の中から僅かに漏れる声に耳を疑った。
顔を突き合わせれば喧嘩ばかり始める2人が同じ部屋に…?
が悟の部屋を訪れた事なんて今まで一度だって無かったはず。
も女だ、、まさか悟が、、、⁇
ふとそんな考えが頭を過ぎったその時、中からの一際大きな声が聞こえてきた。
『ちょっ、、五条っ!待って、、もうやめてっ』
懇願するような彼女の声にいてもたっても居られず、気付けば勢いよくドアを開け放っていた。
「ーーー悟っ‼︎お前、、、、⁈」
そして目の前の光景に目を見開いた。