第8章 星漿体①
『・・・頭は打ってないんだよね?』
「一応医者診せる?」
「硝子がいればねぇ」
ソファに横たわる少女に3人で群がる。
見たところ外傷もないし、ただ気を失っているように見える。
まだあどけなさが残る寝顔。
いかにもお嬢様学校らしいセーラー服に身を包み、黒く長い髪は1つに編まれている。
聞けばまだ14歳の少女だ。
生まれた時から星漿体という運命を背負い、2日後には天元様として結界の基となる。
それは説明を聞いた時から分かってた。
分かってたけど、いざ歳の近い彼女を目の前にすると、、、、
私はぐっと奥歯を噛み締めた。
『・・・・・。』
「ーーー。」
ふと顔を上げると、傑が顔を覗き込んできた。
「さっきは一緒に居てくれると助かる、とは言ったが…すまない。
ここは私と悟に任せては高専に戻ってくれないか?」
『・・・え?』