第8章 星漿体①
傑が空中で彼女を抱き留めたのを遠目で確認出来ると、ふぅ〜と肩を撫で下ろした。
「いやぁセーフセーフ。」
『はぁ〜〜もう、、心臓に悪い、、、』
うぅ…と胸を抑えていると、
ガシッ
突然五条に腕を強く引かれ胸の中へと閉じ込められた。
『ーーーちょっ、、⁈』
一体何事かと目を見開くと、複数のナイフが五条の術式"無限"を前にしてビタッと止まっていた。
ナ、ナイフ⁇
鋭い刃がギラリと光を放っている。
これ、、、五条がいなかったら確実に私、死んでたよね、、、
サーッと血の気が引き、思わず五条の腕をぎゅっと掴んだ。
「俺の隣にいて死ぬとかマジ有り得ないから。」
いつもの口調より柔らかく感じたのは気のせい、だろうか…
『・・・た、助かった…ありがと。』
抱きしめられているような体制もあり、何だか気恥ずかしくて蚊の鳴くような声で呟いた。
その時、木の影からパチパチと手を叩きながら怪しげな男が現れた。